ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第15番」−−癒しとやすらぎの音楽

第14番と並んで、この第15番も大好きな作品だ。静かに厳かに始まる出だしからしてよい。そして主題も魅力的。
 第2楽章もよい。後期のベートーヴェンはあの「第九」がそうだが、第2楽章をスケルツォにすることが多いのだが、この曲のような流れのある感じもよいと思う。
 そして、極めつきは、何と言っても第3楽章だ。それこそ厳粛に始まる主題。冒頭を聴いただけで、あっこれは大変な楽章になるという感じが沸き起こる。
 「感謝の歌」とも言われているらしい。ベートーヴェンが病から治ったその時の感謝の心を歌にしたのだとか。
 実に美しく内省的な旋律。第2主題も魅力的な旋律だ。神聖な気持ちにさせてくれる。 第4楽章の主題は明るい。ベートーヴェンの晴れやかな心が伝わってくるような旋律だ。
 
 演奏は、これもスメタナSQが一番よい。まあこれほどの曲になると、どのSQで聴いても期待はずれに終わることはないが、スメタナの内省的でいて晴朗な演奏がよい。特に第3楽章の「感謝の歌」の深さという点で、他のSQを抜きん出ていると私は聴く。
 これで録音が、東京SQのように優秀なら完璧なのだが、その点だけが惜しい。と言って、変にステレオチックな録音より増しだし、音もCDで聞いても特に固いという程でもない。録音に難があるというわけではない。ただ、最近の録音の優秀な点は特筆すべきなので、欲をもつだけの話だ。

 とにかく作品そのものは卓越しているので、初めて聴くと、その感銘度はかつて体験したことのない程に感じられる深いものがある。 で、何度も聞きこんでいっても、魅力は増すことがあっても、飽きるということがない。 正に、「癒しとやすらぎ」というテーマをそのまま音にしたような作品だ。

2010.03.05 Friday 05:52 | - | comments(27) | trackbacks(0)

雪と山と朝陽


南アルプス・北岳 2月1日の夕方から降り出し、2日未明まで降り続けた雪は、今年、と言うよりここ数年で最も多い積雪だった。

 が、実際には、早い話、雪かきをしたのは数年前に一度あっただけだ。
 今回の降雪で、数年ぶりに雪かきを体験した。我が家は車がないので、自宅のためには必要はないのだが、郵便配達や宅配の運転手さんたちが事故を起こしてはいけないので、庭の半分と出入り口、我が家の敷地に面した道路の雪かきをした。
 
 実は、昨日ちょっとぎっくり腰になりかけたので、慎重に行わねばならず、長時間行うこともできなかった。そのため、思うほどには雪かきできなかったのだが、それでも、一応目的は果たし得たようだ。
 配達しにきてくださった皆さん、誰も事故ることはなかったので、ホッと一安心だ。

  写真上は、南西に連なる南アルプス連峰、木立の間に純白の頂が見えるのは北岳だ。
 写真下は、昇る寸前の朝陽と雪原だ。今年は運良く初日の出も拝めたが、こうして、雪原を刻々と明るく輝きをもたらす朝陽を拝めるのも、幸せを感じる。
 山と朝陽と雪原が作り出す風景。美しく、そして凛々しく、荘厳だ。
朝陽と雪原

2010.02.08 Monday 09:31 | - | comments(1) | trackbacks(0)

愛猫ジーグの添い寝

 ふとんの中の愛猫ジーグ                    去年の春以降、夜の睡眠が不規則になっている。まだ5時前だと言うのに目が覚めてしまったり、夜中の3時頃にトイレに起きたと思うと、そのまま神経が冴えて再び眠りには入れなくなってしまう。
  で、かかりつけの病院で睡眠導入剤を処方してもらっている。
 ところが、この薬、実は精神安定剤としての効用があるというもので、睡眠薬とは異なるものだそうだ。
 いずれにせよ、自律神経の歪みが起きていることには違いなさそうなので、そのままその薬を服用している。
 尤も、夜床に入った時は、比較的スムーズに眠りに入れるのだ。もちろん、薬は服用していない。
 なので、薬は、夜中や明け方未明に目覚めた時に服用している。

 そんな睡眠状態のため、お昼を食べた後に睡魔が襲ってくる。ひどい時は、お代わりをした直後に眠気が急に増してくる。

 そこで、昼寝をするのが日課になった。とは言え、完全に睡眠状態になれない時も屡々なのだが、とにかく、ベッドに入ることにしている。

  そんな時、私の寝室が居所となっている愛猫のジーグが寄り添ってくれる。

愛猫ジーグふとんにもぐる この猫は自らも2009年7月28日に、危篤状態に陥り、奇跡の復活を成就した猫だが、私の体調の善し悪しをキャッチしてくれる。悪い時は、私の顔の真横に添い寝してくれて、顔をペロペロ舐めてくれるのである。単に眠気だけの時はもう少し中に入ってお腹あたりに寝たり、ベッドから出て足下付近に居たりする。
 この猫を撫で、他愛もない会話を交わしながら横になっている時間は、間違いなく、私には「癒しの時間」である。
 猫も、人に撫でてもらうと気持ちよさそうにゴロゴロいったりするが、人間にとっても、撫でることはやすらぎを得る行為なのである。

2010.02.01 Monday 09:02 | - | comments(1) | trackbacks(0)

音楽を奏でる小さな宝

ミニコンポの写真  私の机の上には、左右両端に、Panasonic のミニコンポが2台並んで置いてある。
 左は、ピアノやチェンバロやオルガンの独奏曲やピアノコンチェルトなどの作品専用。右は、宗教音楽、交響曲、弦楽四重奏曲、無伴奏チェロ組曲など、主に弦楽器を主体とした作品専用。

 もちろんそれぞれをチューニングし、楽器に適応した音質・音色にしている。左は、低音をニュートラルから4デシベル上げている。著しく鮮明な音が鳴るCDなので、これで、グランドピアノの伸びやかな低音の上に、高音がキラキラ適度に輝いてくれる。
 右は、やはり低音は4デシベル上げ、高音を逆に4デシベル下げている。弦楽器の高音部の金属音が減じて艶やかな伸びのある音に変わり、しかもチェロの深い音も明瞭に聴こえ、バランスを保ってくれている。
 
 Panasonic・・ オーディオ機器全盛時代に「テクニクス」の名称で数々の名品を生んできたメーカーだけに、そのノウハウが活用されているのだろう。
 音量をたっぷりというわけにはいかないが、ちゃんとホロヴィッツの音色、リヒテルの『平均律』のピアノの音色が出ている。CDにもかかわらず、弦楽器の艶や柔らかみもなんとか感じ取れる。弦楽四重奏曲の第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと4つの弦楽器のバランスも良好だ。チェロの低音部の広がりのあるボリューム感はさすがに不十分だが、贅沢は言わない。
 PCに向かって幾らかボリュームを絞って聴くぶんにはこれで十分だ。

 音色・音質のほかに、私が特にこのミニコンポで気に入っているのは、1台で5枚のCDをセットできること、MDも聴けることだ。
 そこで、左には、1枚目はバッハ作曲の『フーガの技法』(チェンバロ演奏:レオンハルト)の前半、2枚目は同じく『フーガの技法』の後半を、ヘルムート・ヴァルハのオルガン演奏のCD、3枚目はベートーヴェン作曲『ピアノソナタ28番と29番(ハンマークラヴィーア)』をポリーニの演奏で、4枚目は同じくベートーヴェンの『ピアノソナタ30番』から『ピアノソナタ32番』までをウィルヘルム・バックハウス演奏のCDを常時入れている。5枚目はフリースペースで、その時々に応じて入れ替えている。
 そして、MDドライブには、リヒテルの演奏によるバッハの『平均律クラヴィーア曲集』の全巻----MD録音は4時間半以上の録音が可能なので第1巻・第2巻の全てが入ってしまう----が入れてあり、大変に重宝している。

 また右のミニコンポには、1枚目はバッハの『マタイ受難曲』の後半を、カール・リヒター指揮のCDを、2枚目はベートーヴェンの『交響曲第6番・田園』をブルーノ・ワルター指揮のCD、3枚目はベートーヴェン作曲『弦楽四重奏曲12番&14番』をスメタナSQのCDで、4枚目は同じく『弦楽四重奏曲15番&16番』をやはりスメタナSQのCDを入れ、5枚目は左のミニコンポ同様フリースペースにしている。
 MDドライブに入っているのはバッハ作曲『無伴奏チェロ組曲』の全曲録音MD(マイスキーの演奏)を入れている。これは、時々、上記のリヒター指揮のバッハ『マタイ受難曲』全曲演奏MDと入れ替えている(その場合は、CDの1枚目に『無伴奏チェロ組曲』の2枚組のうちの1枚を入れている)。
 
  というように、バッハは『フーガの技法』、『マタイ受難曲』『無伴奏チェロ組曲』『平均律クラヴィーア曲集』を、ベートーヴェンは『ピアノソナタ』の後期5大名曲、『弦楽四重奏曲』の後期傑作群、そして『交響曲第6番(田園)』を常備しているのである。
 これらの作品を定番として、時々、演奏者を交代させる、といった在り方で鑑賞を行っているわけだ。

 さて、こうしてこの2台のミニコンポから毎日絶えず心に響く音楽が流れてくる。
 それは、私にとって、正に至福の時間である・・・。
 このような至福の時を与えてくれた機器やCDを製作してくれた設計士・工員、録音技師・調律師・演奏者・作曲家たちに心から感謝の念を抱く・・・。

2010.01.25 Monday 08:31 | - | comments(1) | trackbacks(0)

至高の「弦楽四重奏曲嬰ハ短調」

スメタナSQのCD写真『弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調作品131』

 ベートーヴェン後期の傑作群の中でもとりわけ名作として名高い作品。スメタナ四重奏団が1971年に録音したほうを聴いている。もちろん晩年のものも所有しているが、晩年期の演奏のものより、全盛期の演奏を好んで聴いている。

 この作品は、精神性の最も高い作品であり、最も魂の深奥に入り込んだ内省的な作品だと言える。  
 希望と意志のもとに求められた理想が挫折した人が味わうことを余儀なくされる悲壮な絶望感と虚無感が色濃く漂っている。

 ただ、バッハの作品、特に『フーガの技法』などと比べると、まだ救済と再生の光が見えている作品だ。
 あそこには、「予定調和」の信憑性に対する根本的な懐疑が潜むが、ベートーヴェンの作品は、そもそも「予定調和」なる教会主義的な摂理とは異なるところに摂理を求めた感があり、いわば、神話の世界から既に抜け出てしまった人の音楽だ。
 イエス自身は「実存」の人だというのは私の持論だが、同様にベートーヴェンもまた「実存」の人として生きた。

 では、バッハは? ・・・「実存」の世界の入り口に踏み込んでしまった人と言ったらいいだろうか?(もちろん、これは、バッハとベートーヴェンの思想の価値に対する評価ではない。実はバッハは、現代を超えて未来への扉を開けてしまった作曲家でもあるのだ)。

 とにかく、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、苦悩の末に挫折し、悲哀に涙し、絶望感に襲われ、魂を虚無的位相にまで至らしめた究極の危機に立たされた者が、そこで祈り、自らの魂になお残る光を見出し、その幸に感謝し、新生を誓い、またしかし今度は理想に燃えたそれまでとは異なったより内省的な魂の下で、自己内対話を重ねながら歩み出す・・・そういう音楽、音楽という表現を得た弁証法哲学だ。 
  それは、私たちに、「実存の世界」の厳しさ・過酷さを教え、が、そこに真摯に闘い生きる者の魂を癒し、復活の新たな命を生み出す・・・。

  私は、ベートーヴェンのこの作品に、そのような魂を見、そのような声を聴くのである。 

2010.01.18 Monday 09:01 | - | comments(0) | trackbacks(0)

この冬3回目の積雪

庭の置物今朝また雪が降った。この冬3回目の積雪。
とはいえ、日陰でも、この程度。
八ヶ岳・清里高原は、豪雪地帯と思われている方も
多いようだが、実際は、ごらんのとおり。


雪の田園風景太陽の光を燦々と浴びている田園地帯はごらんのとおり。
長靴も必要がないほどだ。
それこそ豪雪地帯の方にとっては、雪景色を楽しむどころでは
ないだろうが、ここ八ヶ岳高原では、こうした純白に身を包んだ
田園地帯の風景も、また冬の楽しみだ。

今、書斎に流れている音楽は、「田園」交響曲。ブルーノ・ワルターという大指揮者と
コロンビア交響楽団の演奏だ。「田園」は、何枚か所有しているが、一番よく聴くのが
この演奏。
八ヶ岳高原の明るい田園風景に一番マッチしているように感じる。
テンポも私が歩く速さ。MDウォークマンで、よく聴きながら散歩する・・・。
 
2010.01.13 Wednesday 10:50 | - | comments(1) | trackbacks(0)

やっと、やすらぎの時間に

今日は、やっと今の時間になって、「やすらぎ」タイムとなった。
朝からメール騒ぎが発生。
我が家は、ペンションの予約を受けた場合、24時間以内に、「予約確認メール」というものを差し上げているのだが、トラブルは、そのメールを返信メールとして使った場合に、わたくしどもに届かないというものだった。

結局、Gmailで、お客様からの該当の3通のメールを発見。事は一件落着できたのだが。
このままにしてはおけないので、原因と対策をじっくり考察してみた。
結果、これからは、お客様には、届いた予約確認メールに返信することは避けていただき、問い合わせやご希望等の連絡は、「専用フォーム」を用いて行っていただくことにした。

明日は、妹のReiに、ペンションのホームページのトップページに、メニューを作ってもらうことにした。

さて、本題のやすらぎタイム。6匹の猫たちにお夜食をあげ、二つの夜のトイレ掃除をし、ひとりひとりとスキンシップをすることに。

書斎の隣にある私の寝室をテリトリとしている奇跡猫ジーグが、「にゃあおー!」と私を呼んでいる。そろそろ、一緒に寝ようという催促だ。

では、その前に、トイレ掃除から・・・。
2009.11.11 Wednesday 20:31 | 飼い猫 | comments(0) | trackbacks(0)

晩秋の空

晩秋の雲 高原の秋は短い。夏もそうだが、秋もまた短い。 今年は、白樺に始まり、落葉松に終わる紅葉も、華やかさにもう一つ欠けていた。 そんな晩秋のある日、ふと空を見上げると、見事なうろこ雲が。 自然が織りなしてくれる芸術作品。 雲は、私を乗せて、どこか見知らぬ処へ運んでくれるような気がするものだ。 我が家付近は、広大な高原の真っ直中にあり、空も広大だ。 その空いっぱいに広がるうろこ雲。 その美しく優しげな光景を見ていると、夢に誘われる・・・。 カメラを向けるのもちょっと間を置いて、ただただ見とれるばかりだった。
2009.11.04 Wednesday 08:16 | - | comments(0) | trackbacks(0)

雨の恵み

   やっと今度こそ「梅雨明け」になったと思うのだが、今朝はまたしとしと雨が降っている。
 が、観光客の方々には、雄大な360度の山岳大パノラマ風景をご覧に入れたいのは勿論なのだが、私個人としては、実は、高原の雨は嫌いではない。

 何よりも、緑がいっそう美しく映える。元々都会の緑よりも色に濁りが全くなく綺麗なのだが、雨に濡れるとなお瑞々しさが増すのだ。
 それに、霧でも出ようものなら、自然風景は稀有な雰囲気を醸し出す。幻想的でロマンチックな風情が其処此処に漂う。
 木々の緑も、霧の濃淡に合わせて、幾重にもグラデーションを構成する。深い緑から霧の白を混ぜた緑まで。
 さらに、小枝や葉から滴り落ちる水滴も風情を感じさせてくれる・・・。

 私は、高原暮らしをするようになって、雨もまた恵みと感じ、好きになったのである。

2009.08.07 Friday 05:53 | - | comments(0) | trackbacks(0)

久しぶりのお買い物

 昨日は、久しぶりに、隣町の長坂町にある大きなホームセンターと大型スーパーに行ってきました。
数年前から、とある事情で車に乗るのをやめてしまったので、妹とふたり、市営バスを利用しました。
徒歩20分ほどのところにバス停があり、そこを、13時37分に停車し、目的のバス停に13時52分に到着するバスです。
のどかな田園風景の中をゆっくり走るバスに乗って出かけるのもいいものです。

買い物の主たる目的は、フランス産のサンダルフォーのカシスジャムです。
妹はちょっと目に不安を持っているので、日頃から眼精疲労にはかなり気を使います。
でも、一日中、WEB制作に取り組まざるを得ない生活なので、その分、よけいに健康管理に気を使わなければなりません。

ネットのショップは、9月にならないと入荷しないという事だったのですが、地元で購入できることが分かったので、一安心。
在庫10瓶を電話で前日に予約注文しておき、昨日、購入しに行ったというわけです。
連絡ミスはなく、無事、入手できました。

あと、ついでに、本やら、ベルトやら、ミニ座布団やらを購入し、午後3時45分発のバスに乗って帰路につきました。

以前は、このバス路線はなかったので、不自由でしたが、自由時間が1時間53分と、余裕で買い物ができ、大変便利になりました。

あっそうそう、大型スーパー内のきららというショッピングモールにある洋菓子屋さんで買えるソフトクリームが100円台のお値打ちで、とても美味でした。
2009.06.27 Saturday 16:39 | - | comments(0) | trackbacks(0)